先日、DIY溶接で焚き火台を自作したことにより「理想の焚き火台」が手にはいりました。今回は、私が理想の焚き火台で焚き火をする時に使っている「理想の焚き火シート」を紹介したいともいます。
↓理想の焚き火台を作った話はこちら
結論から言うと私は、「TRUSCO(トラスコ) スパッタシートベーシック両面 2号」が焚き火シートとして理想的だと思って使っています。なぜこのスパッタシートが理想的なのかを説明します。
焚き火シート(スパッタシート)に求める条件
そもそも、焚き火の時に焚き火シートを敷く目的は 「火の粉や炭が落ちた時に芝生や草地を痛めない」 「焚き火台からの輻射熱で芝生や草地を痛めない」「落ちた燃えカスを集めやすくする」あたりだと思います。これらの目的を達成しつつ快適に焚き火をするために、焚き火シートには以下の3つの条件が必要だと思います。
- 耐熱温度が高いこと&断熱性が高いこと
- ちくちくしないこと
- 90cm x 90cm 以上であること
それぞれの条件に付いて詳しく見ていきましょう。
1. 耐熱温度が高いこと&断熱性が高いこと
「火の粉や炭が落ちた時に芝生や草地を痛めない」 ためには、スパッタシートには耐熱性が求められます。火のついている炭は500℃前後になります。耐熱性のないシートだと一瞬で穴が開いてしまい、地面の芝生や草地などを守れません。
「焚き火台からの輻射熱で芝生や草地を痛めない」 ためには、スパッタシートには断熱性が求められます。焚き火でガンガン火をたくと、焚き火台の底面から多くの赤外線(輻射熱)が出ます。このため、焚き火台の下に何もひかないと地面が触れないほど熱くなります。
いくらシートの耐熱温度が高くても、この強烈な輻射熱を地面まで通してしまっては意味がありません。輻射熱をいったん焚き火シートで受け止めて、その熱を地面に伝えない断熱性が求められます。
(断熱性が高いシートの場合、受け止めた輻射熱はどこに行くかというと、空気によって冷却されます。焚き火台⇒赤外線⇒焚き火シート⇒空気(一部地面) の順番で熱が移動していきます。断熱性が低いシートの場合は地面に伝わる熱量が増えてしまいます。)
2.ちくちくしないこと
以前、ロゴス(LOGOS)のたき火台シートを使っていました。このシートはガラス繊維でできていて、耐熱温度が500℃と高く耐久性が抜群でした。しかし、素手で触るとちくちくするという難点があります。取説では軍手などを装着して扱うように書かれていました。
いったん、このシートを素手で触ってしまうと手を洗ってもちくちく感が1日以上続いてしまいます。すごく痛いわけじゃないのですが、手がずっとチクチクするのは相当なストレスです。軍手をして触るのはいいのですが、今度はこの軍手にちくちくのガラス繊維が付着してしまい。結局手で軍手を触ったときにちくちくします。
耐熱性と耐久性を優先するならガラス繊維タイプがいいのですが、私はキャンプ中にちくちくのストレスを感じたくないので、ちくちくしない焚き火シートを探しました。
3.90cm x 90cm 以上であること
「火の粉や炭が落ちた時に芝生や草地を痛めない」と「落ちた燃えカスを集めやすくする」の目的を達成するためには、焚き火シートは当然焚き火台よりも大きいサイズであることが必要です。
では焚き火シートはどのくらいのサイズならよいかというと、焚き火台を上から見た面積の4倍の面積は最低限必要だと思います。一片の長さが2倍以上のサイズです。
以前の記事で書いた通り、焚き火台は40cm x 40cm以上(もしくは直径45cm以上)の物が理想的です。そしてDIY溶接で自作した焚き火台は45cm x 45cmで、この焚き火台に求められる焚き火シートの大きさは90cm x 90cm以上です。
焚き火台が 45cm x 45cmで 焚き火シートが 90cm x 90cm の場合。焚き火台から焚き火シートの端までの距離は22.5cmになります。焚き火台の高い差にもよりますが、焚き火台から15~20cm程度の範囲へは普通に火の粉が落ちちます。そのため、この程度の大きさの焚き火シートでないと火の粉が地面に落ちてしまいます。
トラスコのスパッタシートには種類がたくさんある
「耐熱温度が高いこと&断熱性が高いこと」、「ちくちくしないこと」、「90cm x 90cm 以上であること」という条件を満たす焚き火シートの中でできるだけ安いものを探していると”スパッタシート”に出会いました。
スパッタシートとは、グライダー作業や溶接、溶断等の火花が出る作業をする時に地面や周囲を保護する目的で使用するシートです。もともと火の粉から地面を守るために開発されているので耐熱性は抜群です。
また、キャンプ用品としてのブランド性もないため、無駄なプレミア価格が載っておらず安価です。(プロが使う仕事用具なので性能に対して適切な価格です)中でもTRUSCO(トラスコ)のスパッタシートがコストパフォーマンスが高いことが分かりました。
トラスコのスパッタシートには種類がたくさんあります。その中から私は焚き火シートの候補として下記の物を考えました。リストの上に行くほど値段が高いです。
- TRUSCO スパッタシートデラックス
- TRUSCO スパッタシートベーシック両面
- TRUSCO スパッタシートベーシック
- TRUSCO スパッタシートアルファー
上記のうち、デラックスとベーシック両面は JIS A1323という規格のA種に合格しており、スパッタシートとしては耐熱性が高い部類です。
ベーシックとアルファーはB種に合格している製品で、耐熱性がちょっと低い代わりに安いです。
TRUSCO(トラスコ) スパッタシートベーシック両面 2号 がベスト
私は「 TRUSCO(トラスコ) スパッタシートベーシック両面 2号 」を焚き火シートとして使うことにしました。
理由は4つです。
まず、耐熱性が高いものとう観点からJIS A1323 A種に合格している製品を選ぶことにしました。ベーシック両面 はA種合格製品です。
次に断熱性が高いものという観点から2号サイズ(92cm x 192cm)という長方形のサイズを選びました。このシートを二つ折りにすると92cmx96cm と焚き火シートとして必要なサイズを満たします。2つ折りにして使うことでシートとシートの間に微妙に隙間ができるため断熱性が格段に上がります。(1枚で使うと高々1mm程度の分厚さのシートなので断熱性能には限界があります。)
また、このシートはちくちくしません。ガラス繊維が使われていないため全く手がかゆくなりませんでした。これで素手で触ってしまった後でも快適に焚き火を楽しめます。
価格は、ガラス繊維製のものと比べると高いですが、耐久性もあり長く使えそうですので思い切って購入しました。
当然スパッタシートとしても使える
当たり前の話ですが、「 TRUSCO(トラスコ) スパッタシートベーシック両面 2号 」はスパッタシートとしても使えるので便利です(笑)
私は、DIY溶接で理想の焚き火台を自作したときに、スパッタシートとして使いました。
以前、グラインダー作業ぐらいならとブルーシートの上で(スパッタシートなしで)グライダー作業をしたとこがありましたが、見事にブルーシートに穴が開きました。DIYと言えど、安全のためや地面保護、掃除を容易にするためにスパッタシートはあった方がいいです。
スパッタシートとしても焚き火シートとしても使えてお得でした。
今回は、「 TRUSCO(トラスコ) スパッタシートベーシック両面 2号 」が焚き火用の焚き火シートとして必要な条件をすべて満たしていてベストだったという紹介でした。
スパッタシートとして使うこともあるため2号を迷わず買いましたが、十分な耐熱性があることが分かったので、焚き火シートとしてだけ使うなら1号サイズ(92cm x 92cm)もよいと思います。2号サイズの約半額で買えるのでおススメです。