小学生になる息子を含め、家族の記録を残したいと思い、先日、Sony α7ⅳを購入しました。
主な目的の1つに発表会での写真撮影があります。
私がα7ⅳ用に、1本目に購入したレンズは「FE 24-105 F4 G」です。105mmまでズーム出来て、解放F値も4とそこそこ明るいので、お出かけの際に1本持って行く用途ではとても便利なレンズです。
しかし、体育館で行われる発表会での使用を考えると、望遠側か105mmだと少し足りません。最低でも200mmまではズームできる必要があります。そこで、2本目として望遠レンズを購入しようと思いました。
発表会で使えるベストなフルサイズEマウント用のレンズはどれでしょうか?人気のレンズのスペックを比較してみます。
発表会で使える望遠ズームレンズの候補
体育館で実施される発表会の撮影となると、暗いので解放F値2.8の明るいレンズが欲しくなります。また、焦点距離は200mmまで欲しいところです。
そうなると候補には最新の大三元レンズでF2.8通しの望遠レンズ「FE 70-200mm F2.8 GM OSS II(SEL70200GM2)」が上がります。
GM2は出たばかりでしかも高いです。中古で探すとなると1世代前の大三望遠レンズ「FE 70-200mm F2.8 GM OSS(SEL70200GM)」も候補になるかと思います。
F2.8通しの大三元レンズは高価で思いので、少し安くて軽いレンズが良いと考えれば小三元でF4通しのの望遠レンズの「FE 70-200mm F4 G OSS(SEL70200G)」もありかもしれません。
望遠ズームレンズのスペック比較と考察
これらのレンズのスペックを比較してみましょう。
比較参考としてCANONの最新RFレンズ「RF70-200mm F2.8 L IS USM」のスペックも記載します。
項目 | Sony SEL70200GM2 | Sony SEL70200GM | Sony SEL70200G | (参考)Canon RF70-200 f2.8 L |
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焦点距離 | 70-200mm | 70-200mm | 70-200mm | 70-200mm |
解放F値 | f2.8 | f2.8 | f4 | f2.8 |
最大撮影倍率 | 0.3倍 | 0.25倍 | 0.13倍 | 0.23倍 |
フィルター径 | 77mm | 77mm | 72mm | 77mm |
レンズ内手ブレ補正 | あり | あり | あり | あり |
レンズ構成(群-枚) | 14-17 | 18-23 | 15-21 | 13-17 |
絞り羽根枚数 | 11枚 | 11枚 | 9枚 | 9枚 |
質量 | 1,045g | 1,480g | 840g | 1,070g |
特徴 | インナーズーム | インナーズーム | インナーズーム | 世界最短ボディー |
発売時期 | 2021年11月26日 | 2016年 9月30日 | 2014年 3月20日 | 2019年11月21日 |
ネット参考価格(円) | 297,000 | 227,000 | 142,280 | 338,999 |
性能で選ぶなら断然「SEL70200GM2」
当然といえば、当然の結論なんですが、性能面で選ぶなら「FE 70-200mm F2.8 GM OSS II(SEL70200GM2)」の一択になりますね。具体的にはこのレンズは下記の点で優れています。
- 解放f値2.8通しで明るい!
- 軽い!(f4通しのGに匹敵するレベル)
- 最大撮影倍率が0.3倍もあるので簡単なマクロとしても使える!
これのの特徴の中でも軽さは感動するレベルですね。1世代前のSEL70200GMから400g以上も軽量化化されています。
レンズの層枚数が23枚から17枚に減ったのが軽量化に大きく貢献していると思われいます。レンズ枚数が減ると直感的には収差が大きくなり、写真の周辺部の解像感が減ってしまいそうです。しかし!このSEL70200GM2はSEL70200GMよりも解像感が増しているといわれています!Sonyのホームページの作例を見ても写真の端まで高い解像度で写っています。
また、スペック表には示していませんが、SEL70200GM2はオートフォーカスの速度がSEL70200GMの4倍に高速化されているそうです。1世代前のGMの時からフローティング構造が採用されているので一見同じ構造です。しかも軽量化していてオートフォーカス機構の重量にも厳しい制限が課されているはずなのに4倍も高速化したのです。
SEL70200GMが発売されてから5年でどんな技術発展があったのでしょうか?すごすぎます。FE 24-70mm F2.8 GM II もそうですが、Sony GMレンズの第二世代目の技術進歩は素晴らしいですね。
価格で選ぶなら「SEL70200G」
コスト面で、予算が限られている場合なら「FE 70-200mm F4 G OSS(SEL70200G)」も候補になるかと思います。
もともとスペック比較に「FE 70-200mm F4 G OSS(SEL70200G)」を載せたのは、f4通しレンズなのでf2.8通しレンズより小型軽量であることを期待したからです。すごく軽ければ、多少解放時の明るさを犠牲にしても持ち出せる機会が増えるので選ぶ価値があります。
しかし、SEL70200Gは840g、SEL70200GM2は1,045gと200gしか変わりません。それであれば、写りの良さを考えるとSEL70200GM2を持ち出すことの方が多くなりそうです。
SEL70200Gの発売時期は2014年であり、少々設計も古いように思います。最新のGM第二世代レンズの性能アップ+小型軽量化のすごさを見ると、スペックは少し見劣りしてしまいます。
なので、価格を優先する場合の選択肢になりそうです。
ライバルのCANON RF70-200 f2.8 L もかなりよさそう
ライバルのCANONのレンズも確認してみましょう。焦点距離が70-200mmで、明るいf2.8通しのレンズだと「RF70-200 f2.8 L」になります。
このレンズも、すごく軽量で1,070gしかありません。SonyのSEL70200GM2とおぼ同じ重さです。それでいて全長はかなり短いです。その代わりインナーフォーカスではなく伸びるレンズです。カメラバックに入れて持ち運ぶことを考えれば、インナーフォーカスでなくても、最短距離が短い方が使いやすいかもしれません。
レンズ枚数は17枚とSEL70200GM2と同じです。もしかしたら似たような設計理論に基づいて設計されているのかもしれません。古い70-200mmのレンズはレンズ層枚数が20枚を超えるものが多いので、新しい設計理論でこの枚数を減らすことができるようになった可能性があります。
CANONのRFマウントは、SonyのEマウントよりマウント径が大きいです。そのため、撮像素子に近いところに大きなレンズを配置することができます。一方Eマウント径が小さいので、カメラボディー付近でレンズが細くくびれます。このあたりの違いが「RF70-200 f2.8 L」の全長の短さの秘訣かもしれません。
結論
スペック比較等を行った結論は「SEL70200GM2」を買うのがよさそうだということです。
単に高いものを買っておけばいいという結論はあまり好きではありませんが、GMレンズの2世代目の進歩は素晴らしく、一度GMⅡのスペックや作例の解像感を見てしまうと、1世代前のGMレンズを買うという選択はしにくいです。GMⅡはお高いですが逆にコスパは最も良いと感じました。
今後、f4通しのGレンズ等も第二世代のも物が出てきて、より安価で高性能で軽量なレンズが手に入るようになることを期待しますが、ひとまずは「SEL70200GM2」を買うためにお金を貯めていきたいと思います。