災害への備えやとしてポータブル電源を買っておきたい。あるいは車中泊で大容量のポタ電を利用したい。自然災害や停電が増えてきているのでこのように考える機会も増えてきました。でも「種類が多くてどれを買えばいいかわからない!」と悩んでいませんか?特に1000Wh以上の大容量ポータブル電源は価格も10万円をこえてくるので購入も慎重になりますよね。
でも実はベストバイと言えるポータブル電源は限られています!
なぜなら各社のポータブル電源の性能を比べると性能・機能の差が明らかだからです。
私は実際に3種類のポータブル電源を使ってきました。その中で、重視すべき性能はなにかが分かってきました。
この記事では、2023年現在、私がおすすめの1000Wh以上1900Wh以下のポータブル電源を紹介します。2023年新発売の Jackery 1500 Pro の比較もあります。
この記事を読むと、最新機種の中でどのポータブル電源が高性能でコスパがいいかが分かります。
結論としては1000~1900Whクラスのポータブル電源を選ぶなら「EcoFlow」の機種が一番おすすめです。次におすすめは「Jackery」のProシリーズです。
ポータブル電源を選ぶ際のポイント
各社のポータブル電源を「充電速度」「重量」「コスパ」「設定アプリの有無」の4つのポイントで比較してみました。
充電速度
最も重要だと考えているのが充電速度です。
災害の時の電力調達を考えると、発電機や避難所などの電気が使える限られた時間でポータブル電源を充電する必要があります。(避難所で複数人が大電流で充電すると発電機のブレーカーが落ちることがあるので順番に充電する等の配慮は必要です。)
有名メーカーの1000~1900Whクラスのポータブル電源の充電速度を比較すると、メーカーや世代によって二極化していることが分かります。
注意:下記グラフのAC充電電力は最大値です。バッテリー充電率が上がってくるとバッテリー保護のため充電速度も落ちるため、「バッテリー容量/最大充電速度」は「満タン充電にかかる時間」とイコールではないです。
上のグラフの通り、EcoFlow機種はどれも充電速度が速いです。DELTA 2以外は1世代前のポタ電で、三元系リチウムイオン電池採用の機種ですが、それでも十分に早い充電速度を誇っています。
Jackery、Ankerともに最新機種では充電速度が速くなりました。この2社のポータブル電源を選ぶ際はJackeryのProシリーズ、Anker 757 Portable Power Station を選ぶのがよさそうです。
重量
次に重要なポイントは重量が軽いことだと思います。
1000Wh以上の大容量ポータブル電源は重量が10kgを超えるので両手でしっかり持ち上げる必要があります。それでも20kgを超えてくると場合によって2人以上で運ぶ必要があり不便です。できるだけ軽い機種を選ぶ方がよいです。
バッテリー容量と重量の関係を確認してみると。おおむねどの機種も容量が増えれば重量も比例的に増える傾向があります。そのため、重量の点では、EcoflowとJackeryの製品であればどれを選んでも問題ありません。
1機種だけ注意が必要なのが「Anker 757 Portable Power Station」です。バッテリー容量に対して重量が突出して重いです。Anker 757は、ほぼ同じ容量のEcoflow EF DELTA の1.5倍もの重量で20kgもあります。Ankerのホームページによるとアルミフレームを採用して頑丈さを売りにしているようです。頑丈さを求めるならAnker 757もありですが、頻繁に持ち運ぶ予定ならほかの製品を選んだ方がよさそうです。
コスパ
最後にコスパを比較します。ポータブル電源の容量と定価の関係をグラフにしました。
注意:下記グラフの価格は定価です。各販売サイトの値引きやキャンペーンで定価よりは安く購入することが可能です。
バッテリー容量が増えると価格も上がる傾向がありますが、定価を見ると EcoFlow の安さが目立ちます。特に EcoFlow EF DELTA は穴場的にコスパがよさそうです。
設定アプリの有無
上記で比較したポータブル電源の中で Ecoflow の DELTA2 と DELTA Max1600 にはスマホアプリで各種設定を変更できる機能があります。
災害時の避難所で複数人で同時にポータブル電源の充電をするとブレーカーが落ちる可能性もあります。そういう際はスマホアプリから充電速度を調整してやればOKです。
JackeryのProシリーズやAnkerのポータブル電源は充電速度が速いのはいいのですが、充電速度を変更できないので、充電する場所や電源によってはブレーカーが落ちてしまって充電できない可能性もあり注意が必要です。
2023年 おすすめポータブル電源(1,000~2,000Wh以下 編)
スペック考察の結果から、1,000~2,000Whクラスのポータブル電源のおすすめ機種を紹介します。
安く購入する方法♪ 各社のポータブル電源は、常に公式ショップ、Aamazon、楽天、Yahooショッピング(PayPayモール)のどこかでセールをやっていることが多いです。4つのショップを覗いてみて、一番安いところで購入するといいでしょう~
第1位:EcoFlow DELTA 2
ポータブル電源の草分け的存在 EF DELTAの次世代版です。電池がリン酸鉄系になりバッテリー寿命(80%保証)が3,000回に伸びました。
- 容量:1,024Wh 定格出力:1,500W
- 0%からの80%充電まで50分で満タン充電までは1.2時間と爆速充電
- USB-C(100W) x 2
- 使用可能温度範囲は -10 ~ +45℃
- Bluetooth, Wifi接続でスマホアプリからAC充電速度等を設定可能
- リン酸鉄リチウムイオン電池採用で80%寿命が3,000回と高寿命
- エクストラバッテリーを接続すれば容量を最大3,040Whまで増やせる
- 切り替え時間30msecのEPS機能あり
- 12kgと軽量
メリットを書き始めるとすごい数になります。さすがはポータブル電源業界をリードするEcoflow社です。個人的にはスマホアプリの接続方法としてBluetoothが利用できるようになったのが大きいです。Wifiルーターのない環境での接続が容易になったので便利だと思います。
1,000Wh付近のポータブル電源としてはもうDELTA 2が完成形だと思います。
第2位:EcoFlow DELTA Max1600
もう少し容量が欲しいときはDELTA Max1600がおすすめ。Ecoflowの1世代前のポータブル電源でり、三元系リチウムイオン電池採用のためバッテリー寿命(80%保証)は500回と少なめです。(実用上はほぼ問題なし)その代わり-20℃~使用可能と低温に強いので、冬の防災を目的に買うならこのポータブル電源一択になりそうです。
- 容量:1,612Wh 定格出力:2,000W
- 0%から満タン充電まで1.7時間と爆速充電
- USB-C(100W) x 2
- 使用可能温度範囲が -20 ~ +45℃ と低温に強い
- Wifi接続でスマホアプリからAC充電速度等を設定可能
- 80%寿命が500回と高寿命
- エクストラバッテリーを接続すれば容量を最大5,644Whまで増やせる
- 切り替え時間30msecのEPS機能あり
アプリの接続方式がWifiしかありませんが、ルーターを経由せず直接接続するモードもあるので屋外でも充電速度等を設定可能です。
第3位:Jackery 1500 Pro
3番目におすすめなのはJackery 1500 Proです。ProシリーズはACアダプタが内臓になり、充電速度を上がったので実用的な製品になりました。
- 容量:1,512Wh 定格出力:1,800W
- 0%から満タン充電まで2時間と高速充電
- USB-C(100W) x 2
- 使用可能温度範囲が -10 ~ +40℃ と低温に強い
- 80%寿命が2,000回と高寿命
スペックではEcoflowに後れを取っていたJackeryですが、Proシリーズで充電速度が速くなり、ようやく追いつこうとしています。Jackeryの今後の機種にも注目したいですね。
まとめ
災害への備えや、キャンプ・車中泊での利用という観点で見て1,000~1,900Whクラスのポータブル電源を選ぶ場合はEcoFlowが最もおすすめです。
EcoFlow製品の中でも「DELTA 2」と「DELTA Max1600」がおすすめです。
DELTA 2は 1,000Whクラスのポータブル電源の完成形と言えます。ほぼすべての面で他のポタ電より優れています。
冬の防災を考えると-10℃以下になる可能性も考えられます。その場合はあえて1世代前の三元系リチウムイオン電池が採用されていて-20℃~使用可能な「DELTA Max1600」を選ぶとよいでしょう。
Jackeryも第二世代では充電速度が速くなったので選択肢に上がってきました。Proシリーズの「Jackery 1500Pro」もよさそうです。
1000Wh未満のポータブル電源についても下記の記事でまとめています。良かったらご覧ください。