2023年の夏休みは家族で北海道半周の車中泊旅行に行ってきました。
北海道は夏でも涼しいから車中泊でも快適に過ごせると聞いていましたので安心していました。しかし、2023年の夏は異常な暑さで北海道でも最低気温が25℃を超える熱帯夜の日が多かったです。
そんな気温で家族4人でハイエースで車中泊をしてみると暑すぎて全然寝られませんでした。
気温が高いのもあるのですが、床から熱気がモワッと上がってきます。これは何とかしないと今後車中泊ができないと危機を感じました。そこで今回はエンジンフード部分に断熱材を追加し少し車内の熱気を減らすことに成功したのでご紹介します。
ハイエースの熱源
ハイエースは、一列目の運転席&助手席の下にエンジンがあります。まずここが熱源になっています。
長距離走行後はエンジン自体が熱々なので、エンジンを切ってもその熱がエンジンカバー(エンジンフード)を通して車内に入ってきます。これが床から熱気がモワッと上がってくる原因です。この熱気はエンジンOFF後1時間は続きます。夏の車中泊では致命的な暑さになります。
今回はこのエンジンから上がってくる熱気に対して対策します。
また、エンジン以外にも排気管の熱の影響も大きいです。
排気管はエンジンから床下を通って後ろまでつながっています。途中に大きなマフラーの缶があります。この配管・マフラーから放射熱でフレームや床の鉄板が熱くなります。2列目のカーペットをはがすと床板は触れないほど熱いです。今後、こちらの対策もやろうと思いますが今回はエンジンフードから対策しました。
使用する断熱材
エンジンフードの下面側(エンジン側)には耐熱性が求められるので、エンジンフード内容の「エーモン(amon) 静音計画 エンジンルーム静音シート ミニバン用」を使用しました。下記リンクのAmazonで購入しました。
エンジンフード内に断熱材を追加するときは、素材に注意しないと火災の恐れがあります。このエンジンルーム静音シートはアルミガラスクロスで作られているため火災の心配がなく安心して使用することができます。
この静音シートは本来は断熱材ではなく吸音材です。しかし、表面がアルミの銀ギラシートなので、エンジンからの熱放射を反射してくれるのではないかと期待しています。
エンジンフードの上面側(室内側)には「東レペフシート粘着付(黒色) 10mm厚」を使用しました。下記リンクの楽天で購入しました。(Amazonでは売っていないようです)
発砲材料ですが、気泡同士が独立しているので高い断熱効果があります。耐熱性のアクリル両面接着剤付きなので、はさみで切って鉄板に直接貼り付けるだけで施工でき、作業性がとてもいいです。
断熱性能を優先して10mm厚をメインで使用しましたが、センターコンソールの下などはどうしても10mm厚の断熱材を張る隙間がありません。そういうところには下記の5mm厚を使用しました。
断熱材の取り付け工程
まずエンジンフードを外して、エンジンフード下面にエーモンの静穏シート貼り付けます。その後エンジンフード取り付け、エンジンフード上面にペフシートを貼り付けます。
エンジンフードを外す
まずは、センターコンソールと助手席、運転席を取り外します。
我が家のハイエースのセンターコンソールは自作の超低床コンソールです。
純正のセンターコンソールと同じくM6ボルト6本で固定されているので、ボルトを外していきます。
センターコンソールとシートを取り外すとエンジンフードが露わになります。
鉄板1枚を隔ててこの下にエンジンがあるのだから熱いに決まっています。
次に、メンテナンス用のエンジンフード開口部を開き、ボルトを外して、このカバーを取り外します。
カバーの左側にはゼンマイばねの部品があり、このばねでカバーの重量を持ち上げる構造になっています。ボルトを外すとゼンマイが回ってしまうのではないかと心配しましたが、大丈夫でした。
断熱材を取り付ける
取り外したカバーの裏面には油やチリがついているので、パーツクリーナーで洗浄します。きれいになったら「エーモン(amon) 静音計画 エンジンルーム静音シート ミニバン用」を貼り付けていきます。
「エーモン(amon) 静音計画 エンジンルーム静音シート ミニバン用」1個で、カバー前面に張り付けてちょうどの量でした。
運転席側の小さいカバーの裏面にも貼り付けたい場合は少し足りませので、追加購入が必要です。
貼り付け終わったら、もともとついていた黒い断熱材を取り付けます。
静音シートを張るときにこの黒いカバーを取り付ける用のボルトを出しておく必要があります。その部分は静音シートをはさみで切って穴をあけました。
きれいに取り付けることができましたので、車体に取り付けます。
断熱材を上からエンジン回り周辺に張り付ける
カバーを戻したら次に「東レペフシート粘着付(黒色) 」を貼り付けていきます。
エンジンを180度囲むように、運転席の足元~2列目の足元までぐるりと囲みます。
運転席の下にはエンジンコントローラがあるので、このコントローラをよけるようにペフシートを細かく切って隙間を埋めていきました。
センターコンソールの正面は複雑形状になっていて、センターコンソールとの隙間がすごく狭い個所もあります。そこでペフシートの5mm厚と10mm厚を細かく使い分け何とか全面に張り付けることができました。
写真を撮り忘れましたが、二列目の足元(エンジンフードの後面)にも10mm厚のペフシートを貼り付けました。
断熱シートを貼り付け終わったら純正のカバーを戻します。カバーは何とか戻せましたが、10mm厚の断熱材が張り付けてあるのでパンパンになりました(笑)。
効果はあったか?
肝心の効果は、、、、、ありました!
効果その①:エンジンからの熱気が減った
長時間運転した後のエンジンフードからの熱気が減りました。まだジワ~とした暑さは多少残っていますが、劇的に減ったと思います。断熱材追加前はセンターコンソールの下の隙間が触れないほど暑くなっていましたが、施工後は触れます。
効果その②:運転中の足元が涼しくなった
これが普段の運転に一番効果があったと思います。
断熱材追加前は、長時間運転していると運転席の足元から熱気が上がってきて、足が熱くて汗をかいていました。クーラーの風を足元に回しても冷却が追い付かないほどでした。
施工後は、運転席の足元周りにも断熱材をたっぷり張り付けたので足元の体感温度がかなり下がりました。
効果その③:エンジンの音が静かになった
こちらはあまり期待していませんでしたが、エンジン騒音の高音部分がカットされこもったような音になりました。劇的に静かになるわけではありませんが、長距離移動時のストレスが少し減ると思います。
エンジンフード下面の静音シートとエンジンフード上面の断熱シートで合計14mmもの層を追加したので、エンジンフード鉄板から侵入してくる音をだいぶカットできたのだと思います。
今回のハイエースのDIY改造では、エンジンフードに静音シートと断熱シートを取り付けました。結果として車内への熱の侵入が減って、エンジン音が少し静かになりました。
費用は断熱材が高級品だったので総額35,000円ほどかかりました。私的にはその価値はあると思います!ハイエースを買ったら早めにこの改造をするのがいいなと思いました。