2023年に法改正があり、デジタル簡易無線(登録局、351MHz帯)で使用可能なチャンネル数が82ch(+上空用 15ch)に増波されました。
2023年中に無線機器各社から増波に対応したデジタル簡易無線が発売されました。その機種は下記記事でまとめています。
上記の機種以外でも最近いくつかの新機種を発見しました。今回は最近発表された機種を整理したいと思います。
ICOM IC-DPR45
とにかく耐久性が高く、スピーカー音量が大きく、バッテリーの持ちがいい機種が欲しい。そんなハードな使い方に対応した機種がICOMから発表されました。
画像引用:https://www.icom.co.jp/lineup/products/IC-DPR45/
ICOMの北米市場向けの高耐久な無線機の筐体にデジタル簡易無線の機能を入れ込んだ商品のようです。最大送信出力は5Wです。
筐体はいかにも強度が高そうです。液晶画面も最小限の情報を表示しているのみでシンプルです。
スピーカー出力が1500mWもあり、他のデジ簡よりも圧倒的に大音量を出すことができます。かなりうるさい環境でもしっかりと音声を聞き取れることでしょう。
私が最も魅力に感じるのは16.5時間というバッテリーの持ちです。7.4V 2400mAh の大容量バッテリー搭載です。一日ハードに現場で使用していてバッテリーが途中で切れてしまったら仕事になりません。また登山等で使用することを考えるとバッテリーの持ちは安全のためにも非常に重要です。少々本体の重量が重くてもいいから、バッテリー持ちが長いことが重要と思います。その考えではこの機種はベストです。
後問題は価格ですが、2024/04/13現在、まだネット通販サイトに掲載されていないので流通価格は不明です。希望小売価格は税込み 54,780円です。
F.R.C. FC-D301 PLUS
ICOMやALINCO、STANDARD HORIZON(八重洲無線)、KENWOODという4大無線メーカではない第5の選択肢として株式会社エフ・アール・シーがあります。
F.R.C.からも増波対応のデジタル簡易無線 FC-D301 PLUS が発売されました。
画像引用:https://www.frc-net.co.jp/products/transceiver/FC-D301PLUS.html
IP67相当の防塵・防水性、5W出力、チャンネルスキャン、セカンドトークチャンネルなど、他の4大メーカーの機種と同等の機能はそろっています。それでいて価格は2万5千円程と他メーカーよりも少し安いです。5W出力機の中では知っている限り最安です。とにかく高出力で安い機種が欲しい場合はこの機種がベストかもしれません。
カラー液晶画面にはSメーターが表示されます。デフォルトで大きくSメーターが表示される機種はこれだけ?かもしれません。無線遊びをするのにも使えそうです。
今回整理した機種はいずれも上空チャンネルの電波発信ができません。
パラグライダー等で使用しやすいように、より上空チャンネルが使用できる機種が増えてほしいものです。